企画中の作品B

ニコ太郎あらすじ


 

昔々……あるところに、新婚カップルがいました。

夫は心優しいが冴えない男で、妻は若く美しいが、独特の世界観で周囲を困らせる女でした…

 

ある日、そんな彼らに待望の赤ん坊が産まれた。

その子は母親似で非常に可愛らしい男の子でした。

父は『一郎』とか、『堅一』とか『宗一郎』など【一】の付く名前をつけたがり、

母は『プリン』やら、『トリュフ』やら『モンブラン』など【お菓子だろ?!】なペットに付ける名前みたいなのをつけようとしました。

が…名づけられる赤ん坊本人が自分の腕に【ニコル】とマジックで書いて主張したので、

『『ニコルにしよう♪』』と安直に決められてしまいました。

何故、生後数日の赤ん坊に字が書けたのかはアマルフィ家の百不思議の一つとして後世に名を残したり、残さなかったり……

とにかく、こうしてニコル・アマルフィという名の人間が誕生したのである!!

 

それから数十年後――ニコルは成長し、軍人になった。

表向きでは『血のバレンタインが〜うんたらかんたら…』と言っているが、実際は『地球を征服して自分専用のコンサートホール+観客(ブルーコスモス)が欲しい』と企んでいたりする。

【クルーゼ隊の赤】というエリート街道まっしぐらのニコルだが、同僚には恵まれてなかった…

 

『オイ、何だ貴様は?貧弱な…それでも男か??!!』

『アハハ♪実は女の子なんです〜とか??』

共にガモフへ配属されているイザークとディアッカは二人で仲良くニコルを苛めるのが日課らしく、毎日会う度に嫌味を言ってくる。

『二人ともからかわないで下さい!!』

(イザークだって華奢な癖に…ディアッカとニャンニャンしてる変態おかっぱの癖に!!!!)

嫌味を言われる度ににキレたい気持ちを抑えて良い子ちゃんを演じているが、ニコルはそろそろ我慢の限界を感じていた。

(別に嫌味は弱者の僻みと解釈すれば……しかし、毎晩ヤりまくるのは止めろ!!万年発情期なんだか知りませんが、安眠妨害なんですよ!!はぁ、男同士で何が楽しいのやら…)

しかし、ニコルの最大の悩みはディアッカとイザークの熱愛ぶりだった。

ニコルが寝ようとベットに横たわる度に、薄っぺらい壁を通じて彼らの夜の営みが筒抜けで聞こえてくるのだ。ダイレクトに、バッチリと!!

こんな劣悪な環境から、さっさと転属したいものの…ニコルを思い留まらせる存在が一つだけあった。たった一つ、とても重要な存在があったからニコルは今日もガモフにいる。

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