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『アスラン君!!私、貴方が好きっvV////』

 

「…このゲームも飽きた」

 

一見何処にでも転がってそうなゲームマニア。彼がイザークを地獄送りにする夢と現実を混同しがちな中学三年生、アスラン・ザラ…

一癖も二癖もある奴だが、万能人間なので周りからは好かれている。

 

「高校に入ったら彼女でも探そうかな……あっ、でも男子校だよ!!父上の馬鹿ぁ…」

 

などと文句をたれている内に、卒業シーズンは来てしまった。

 

「卒業か…」

「アスラン先輩vV第二ボタン下さい!!」

「あぁ、良いよニコル」

「後…第一と〜……」

「……好きなだけ持ってってくれ!!」

「ありがとうございますっ♪」

 

卒業式の日…結局、アスランはニコルに身包みを剥がされた。幸いにもズボンは残してくれたので、完全な露出狂にはならずにすんだが…

こんな事をするニコルはアスランにとっては天敵だ。

「でも…やっと開放される!!」

その時…実はニコルが裏で飛び級の手続きを済ませているとも知らず、アスランは糠喜びしていたのだ。

 

そんな糠喜びをしている半裸アスランの前に赤毛の少年が現れた。

「アスラン……」

「ラスティ?!コレには訳がι」

「分かってる。ほら、僕の上着着て!!」

「すまない…いつも迷惑かけて……」

「気にするなよ♪」

彼はラスティ…アスランの親友である。が、性格は似ても似つかない…

ラスティは【器用貧乏人宝】という言葉が似合う、何時も災難続きな薄幸少年。しかし容姿、性格が共に優れているので友達は多い。

だがパシリ率高し…彼は高校に入っても不幸。入学式から災難続きなのだ。

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